グラフィックデバイスの共有設定
以前の記事に、vSphere 6.0からはNVIDIA GRID vGPUがサポートされ、ハードウェアアクセラレーショングラフィックスが使用できるようになり、GPUを複数の仮想マシンで共有できるようになったと記載しました。
共有できるようにするには手順があり、また、複数の注意点があります。
【大まかな流れ】
(1)ドライバーのダウンロード
(2)ドライバーのインストール(ESXi)
(3)ホストグラフィックの共有設定
(4)ドライバーのインストール(ゲストOS) ※本記事では省略
【ドライバーのダウンロード】
ドライバーは以下のサイトからダウンロードします。
NVIDIA Driver Downloads
【ドライバーのインストール(ESXi)】
ダウンロードしたドライバーをESXiにインストールする前に、ESXiをメンテナンスモードにする必要があります。
なお、忘れてインストールを実行しようとしたら以下のような警告が出るのですぐに気がつくはずです。
------
[MaintenanceModeError]
MaintenanceMode is required to remove: []; install: [NVIDIA_bootbank_NVIDIA-VMware_ESXi_6.5_Host_Driver_384.111-1OEM.650.0.0.4598673].
Please refer to the log file for more details.
------
↓以下、インストールコマンド実行例です。
------
[root@esxi02:/tmp/VIB] esxcli software vib install -v /tmp/VIB/NVIDIA-VMware_ESXi_6.5_Host_Driver_384.111-1OEM.650.0.0.4598673.vib
Installation Result
Message: Operation finished successfully.
Reboot Required: false
VIBs Removed:
VIBs Skipped:
[root@esxi02:/tmp/VIB]
------
↑”Message: Operation finished successfully.”が表示されたことを必ず確認してください。
確認できれば、ESXiの再起動とメンテナンスモードの終了で、ドライバーのインストールは完了です。
【ホストグラフィックの共有設定】
上記設定だけで仮想マシンをパワーオンしようとすると起動に失敗します。
エラー内容は以下です。
"親リソース プールで使用可能なグラフィック リソース量が、この操作に対して不足しています。"
"the amount of Graphics resources available in the parent resource pool is Insufficient”
ただ、このエラーは以前の記事で書いたように、本当に使用可能なグラフィックリソースが足りないときにも発生しますが、1台目から発生した場合は単純に共有設定ができていない場合が多いです。
共有設定は以下から行えます。
ホスト>設定>ハードウェア>グラフィック [編集]
ここの設定を"直接共有"に変更してください。
その後、xorgサービスを再起動するのを忘れないでください。私はよく忘れます。10回やってたら2回くらいは忘れてます。
嬉しいことにvSphere6.5から実装されたHTML版だとxorgサービスの再起動もセットです。早く完全にHTMLに切り替えてして欲しいなー。
【おまけ】
トラブルシュートとして"nvidia-smi”コマンドを使うとちゃんと共有できているか確認できます。
以上で、グラフィックデバイスの共有設定は終了です。ライセンス認証サーバが必要なグラボについてはこの後にゲストOSのドライバインストールと合わせてセットアップが必要ですね。